2002年年末号

 本年もあと、わずかの日数を残すのみとなりました。ご利用いただく皆様方の御支援で、これまで大過なく過ごせました事、お客様お一人お一人に厚く御礼申し上げます。

 本グルッペ通信も月刊化して2年半。以前は日々の多忙の中、発刊しては休刊、休刊しては再刊と不連続を繰り返して20数年が過ぎてきましたが、今日ではスタッフの充実と熱意によって定例で毎号発行できるところまで成長してきました。最近ではお客様方からの激励と期待のお声を頂戴するようになり、発行当事者としては誠に有難く勇気付けられるご支援でございます。今後共、より紙面を充実させ、お客様方の暮しに少しでもお役に立つよう編集していく所存です。

 グルッペは良質の食べものと物品の販売だけでなく、情報発信する店舗として、各々の店が地域の皆様方と手を携え、地域に根ざし、地域を耕し、地域の皆様方に支えられる店作りを経営理念としてきました。それだけにオーガニックをテーマに事業を展開する者にとっては、オーガニック食品を販売することだけが事業目的であったり、単にビジネスの対象として営利を求めるだけでは不充分だと考えてきました。

 オーガニックであることは、まず商品がある前に人と人の繋がりがあります。都市・地方を問わず素朴で真面目な生産者・製造者の方々の生き方、心意気、メッセージを個々の商品に付託してお客様にお伝えすることも私たちの重要な仕事だと自覚しております。その関係性を大切にして、はじめてオーガニック食品がその輝きを増し、存在感を強めると確信しております。

 生産者・製造者と私たちとの関係、内にあってはスタッフ間の関係、お客様とスタッフとのコミュニケーションが常に赤い一本の糸で結ばれ、関係する皆様が活き活きとした姿で生活できれば、こんなに素晴らしいことはありません。感謝に満ちた心、慈愛に満ちた心こそ、オーガニックな生活を培う大きな力になると考えております。そして一番大切な事は人々が健康であることです。古き諺の、「健全な精神は健全な肉体に宿る(またその逆も云えると思いますが)」といわれるように、健康生活の基本は良質の食べものとバランスの取れた食生活にあります。

 今日多くの人々が成人病や生活習慣病に陥り、今や国民の総医療費は毎年30兆円の規模に達するほど、急成長を遂げ、病院はデパートのバーゲンセールの如く大盛況の観を呈しています。病気を煩って、これだけの費用を使うのであれば、病気にならないための教育を国民全体に徹底していけば、半分以下に圧縮できることは充分予想できます。私は、消費生活の歪み、豊かさの中の貧しい「食」が、今日の結果を生みだしているもとだと考えます。かつては確かにあった価値観が今日では失われつつあり、その代価はあまりにも大きいといわねばなりません。医食同源、身土不二伝統食などの考え方を国民全体に教育していくことが一番安価で早い解決方法だと考えます。病気に対して、対処療法から予防医学への方法論こそこれからの時代のキーワードです。

 そして社会生活の基本である核は家族です。愛情に育まれ、健康である家庭生活は誰しもが望むことですが、今一番求められているのは家族内のコミュニケーションを図る団欒と母さんの手作り料理ではないでしょうか。街で買った出来合いの惣菜に頼るのでなく、母さんの心のこもった手作り料理は、家族全員の幸せと健康生活への一里塚であり、核家族の安定は、社会の平穏と安定への一里塚だと私は確信しております(いろいろなご意見はおありだとおもいますが)。

 

 グルッペはこれからも皆様方の生活に少しでもお役に立つことを願っ て努力してまいります。今後ともよろしくお願い申し上げます。

(代表 稲津 恒巳)