その11 文:稲津恒巳 |
| この頃から只只無添加の食品や、栄養強化食品を食べていれば健康で生きられるという簡便性ではなく、「食」の摂取の仕方が身体を養い、鍛え、精神を研ぎすまし、やすらぎを与えてくれるということを知ったからです。それまでの私にとって「食」とは、栄養のバランスを多少なりとも配慮しつつも、飽くまでも「食」一般であって腹が減れば飯を食う式の「食」であり、あえて言えば、それはむしろ餌という言葉により近い感覚だったかもしれません。それ故「食」の摂り方一つで身体が如何様にでも変わると言うことには夢想だにしなかったのです。 多少脇道に逸れて個人的告白を許してもらえば、サラリーマン時代私は体重 kg程あり(現在は kg)いつも体が重くて、暴飲とも悪食で毎日が二日酔いの連続だったのです。特に体調の悪いときは会社への通勤途上や家路への途上、東京駅から中央線小金井駅までの駅という駅のトイレに駆け込み、胃に押し込まれた内容物を吐き出し、さらに黄色い胃液をもトイレに戻してフラフラになりながら電車を乗り継いだ経験が何度もありました。安い合成酒の暴飲では我が内臓はもたなかったのでしょう。 次回につづく |