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『土といのち』 大正9年生まれで現在83才、今も講演や農業指導で日本各地を飛び回っている、どうみても10才〜15才は若く見えるバリバリの現役である。そんな中嶋さんが書かれた「土といのち」。 ガンで亡くなる方が毎年30万人、国民の医療費が毎年30兆円(国家予算の1/3)。そんな健康不安ななかでの健康ブーム、テレビに毎日登場してくる体によいとされる食べ物や耳新しい成分の名前、昨日はあれ今日はこれ、そして明日は…。次から次と入ってくる情報、そしてそれをやらないと健康になれない気がしてきてとっても不安、病気になりそう!という人々。現にグルッぺにもテレビでやったものを求めて走ってこられる方が何人もおります。 そんな方々のためにもぜひ読んでいただきたいのがこの1冊です。誰でも知っておきたいいのちの源のこと、生命の微妙なしくみをわかりやすく解説しながらおいしい健全な食べ物(作物)のこと、そして健康な体を作る微量な物質(土)=ミネラルの重要な働きを詳しく解き明かし説明してくれます。 農業(食べ物)に興味のある人、これから家庭菜園で何かを作ってみたい人、現在成人病、体の不調で悩んでいる人にもお勧めです。そうすると人任せでない行き当たりばったりでない自力で健康になる方法、またおいしくて健康な作物を作る方法がわかってきます。本当の意味での自然食とは何か、健康とは何かがわかってきます。 ご存知のようにSARSが猛威を振るってたくさんの死者も出ています。また、ILO(国際労働機関)の推計によると旅行、観光業関連の産業まで含めた年内の失業者は1365万人に達すると警告しています。日本ではまだ死者はでていませんが、いろいろな形で影響が押し寄せてくることは必至です。そんなおり奇しくもこの本にはウイルス感染のことについても書かれています。著者は言っています。 「ウイルスは正常な環境のもとで正常な蛋白合成が行われず、正常な生命細胞になりきれなかったものが奇形、もしくは異形という形で不完全な不安定な蛋白として発生するのではないか…。」 なんと鋭い指摘ではないでしょうか。もともとの発生が中国というのも気になります。日本への輸入作物でも残留農薬が問題になりましたが著者は言っています。 「もとを正せば土が死にかけているためそこでできた作物は生命力が弱い、そのようなものを食べているのに原因がある…」 そして、このようにも言っています 「農業というのは、この全生命の生態系の機能を末永く継承していく職業(天職)として受け止めてこそ、民族の生存と深いかかわりをもち国家的庇護を受ける価値のあるものといえる…。」 果たして私たちの日本国はどうでありましょうか?私の希望を言うとすれば全国民に読んでほしい1冊です。 (荻窪本店 井田 晃一) |